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2011年8月7日日曜日

自社株買戻しと株価

自社株買戻、これは文字通り企業が自分の株を市場買付、公開買付(TOB)を利用して、株主から自社の株式を買い戻す財務活動です

こんなときに考えるのが、「お!市場にある株がなくなるってことは需要と供給のバランスから、値上がりするんじゃないか!?」

答えは…値上がりはするかもしれません、しかし、あくまでも株式が流通市場からなくなることによってではありません


では、株価があがってしまうのはどうしてでしょう

答えは…シグナリング仮説

簡単にいってしまえば、

企業は、自社株買いを株価が安いときにしたいのが本音です。さらに、企業は自社の企業価値をよくしっています。

この二つをあわせると、企業は安くなった株を買ったんだ!つまり、今は割安の証拠だ!

と、市場が反応して買い注文を出すのです。

よって、株価は上昇するということです。


しかし、ここで注意したいのは、今の株価上昇は自社株買戻というバイアスがかかっているということです。

市場では、あなたのとこの株価の価値はこんなもんでしょという評価だったものが、一つの事象で上がったということは、逆リバウンドがけっこう早めにやってくるかもしれない、といことを頭に入れておきましょう。


利益確定はお早めに(笑)

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増資と株価

「○○株式会社 1000億円の増資」

こんな記事が掲載されるときがあります

そんなときに投資家はどう考えるべきか・・・を考えていきます


まず、そもそも増資とは・・・

返済不要の資金調達方法です。新しい資金を出してもらって、お金を新たに出してもらった引き換えに新しい株券を発行して、その新しい株主に株券を渡します


次に、その目的とは・・・

①事業発展
事業の拡大、新規事業の実行

②株主構成
シナジーのある企業の資本参加、自社のシェアの拡大

③資金援助
資金繰りの悪化

①と②は、強気な増資であるのに対して、③は弱気な増資になります


ここで注意したいことは、①と②の場合でも株価が落ち込んでしまう場合もあるということです

①の場合、その事業計画が上手くいくか
②の場合、シナジー以外のマイナス要因が発生するのではないか

数日間では、株価の上昇が見られる場合がほとんどですが、短期~中期の間には市場の判断が決定され株価下降に転じるかもしれません

また、これらのことはその企業だけの問題ではなく、その企業が属している業界の影響も考慮する必要があります


最後に、発行方法からみていきます

①時価発行
現在の株価で発行

②割引発行
現在の株価よりも低く設定して発行

①の場合、実質的に株価は動きません
②の場合、実質的に株価は下降します

ここで、投資家は

①の場合、先ほどの目的を吟味して参加or撤退を決定していきます
②の場合、参加している人は応募に応じなければ損をし、撤退している人は応募に応じれば利益をあげることが可能です

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